何もしてないのになぜか他人に嫌われる人は「不安」を煽っているかも?

不安のアイキャッチ 心理

今回は、何も悪いことしていないのに、なぜか他人から距離を置かれてしまう人向けの記事です。

その原因は最もわかりにくい攻撃である「不安を煽ること」かもしれません。

もっとも消極的な攻撃について

他者に対して怒りを直接ぶつけるのではなく否定的な態度を取ることで他者を攻撃するのが受動的攻撃行動と言われます。

その中でさらに最も攻撃とわかりにくいのが、不安を煽ることです。

普段私達は悪口を言われる等で嫌な気持ちになった場合は、相手のせいでそうなったとはっきりわかります。

しかし相手のもたらす不安が原因で嫌な気持ちになった場合は、相手のせいとはっきりと認識することは稀です。

自覚するケースとしてはSNSで常にネガティブなメッセージを発信する人など限られたケースでしかないのではないでしょうか。

意識的にせよ無意識的にせよ不安を煽ることで周囲の人間を遠ざけることがあるのは知っておきましょう。

そもそも不安とは?

そもそもなぜ人間は不安を感じる必要があるのでしょうか。

もともと不安は原始時代に人間が危険な動物と出会った時に、最優先で「闘争」か「逃走」を決定し判断する必要があるから発達してきたと言われています。

不安下で行われていることは将来の状態がどうなるかという予測です。予測することで危険に対して最適な行動を判断しているのです。

原始時代では適切な時に不安を感じれないことが死に直結していたので、不安を感じない個体が淘汰されて、不安を感じる能力がある個体だけが多く残ってきました。

ところがこの機能は緊急事態でしか使われないようなものでしたので、現代の人間が常に不安に晒されているような状態だといろいろな問題が発生してくるのです。

余談ですが世界で最も不安を感じやすい民族が日本人です。

一般的に災害が多いのが原因ではないかと言われていますが、昔の日本は村社会で、他の人と違って不安を感じない「出る杭」は淘汰されてきたんじゃないかと思われます。

日常で見られる不安を煽るケース

攻撃行動は他人の望ましくない行動を望ましい行動にさせるために行われます。

不安を煽ることも例に漏れず、消極的に相手をコントロールしようとする意図が隠されています。

新しい挑戦に対しての不安

環境を変えようとしている人に対しての不安を煽るケースです。

こちらで詳しく解説しています。

不安を解消する方向へ誘導することができる

何らかの商品を売るために不安を煽るケースです。

本来は必要がないものの不安を煽って商品を買わせたりするのは、ネット上にある広告などを見てればわかると思います。

もともと買おうとしていなかったものは必要ないものなので、セールストークには乗せられないようにしましょう。

注目を集めるため

注目を集めるために過剰に不安を煽るケースです。

不安は生死に直結する重要なものだったということから、不安を煽ると簡単に注目を集めることが出来ます。

マスコミなどは積極的に不安を煽って閲覧数を伸ばそうとしますし、誰かにかまって欲しい人がかまって欲しさに不安を煽ることもあります。

既決させるため

これも商品を売るための手法ですが、その場で買わせるために不安を煽るケースがあります。

「残りの商品は後○○個」「今買わないとこの値段で買える保証はないですよ」

などと、不安を煽ってその場で買わせようとする手法です。

味方を作るため

不安によって団結しようというケースです。

「実は借金1億あるんだ」など嘘をついてみたり、ネガティブなワードで気を引いたりして相手を試すような行動をするのが当てはまります。

また直接的ではなく共通の敵を作り上げて叩くことによって団結感を得ようとする行為も当てはまります。

こうした行為で作られる団結感は不安定で危ういものとなりやすいので、こうした手法を用いてくる人とは距離をとったほうが良いと思います。

不安のメリット

不安の悪い面ばかり書いてきたので、良い面についても書いていきます。

危険なものを遠ざけることができる

例えば熊がいる所に近づかないで済むのは不安のおかげです。

実際目の前に熊がいるケースはもちろん、熊が出そうな危険な所からも遠ざかろうとできます。

他にも薬物など生命を脅かすものについて距離を取ることが出来ます。

同じ不安を共有する人同士で団結できる

相手と不安を共有できる内においてはプラスの効果があります。

逆に言えば、不安を共有できなそうな相手に対しては不安を打ち明けるべきではありません

杞憂の語源

意味のない心配をするということを表す「杞憂」という言葉があります。

この語源は、古代中国の杞の国の人が空が落ちてこないかと心配で心配で仕方がなかったというのが元です。

この話の教訓は「人間は何に対しても心配することができること」「いくら不安がっても何も対策できず無意味なことがある」ということです。

私達は不安に囚われた時、不安の着地点を見いださねばなりません。

まとめ

不安は消極的な攻撃で、不安を発信する人は、現状の何かを変えたいという意図があります。

不安を受けた人は、不安自体を取り除く方向に動くか、不安源から距離を取るかのどちらかの行動を取ります。

結論としては相手に共感してもらえなそうな時は、無意味に不安を煽らないほうが良いです。